Online Audio Workstationとも言える「 Hobnox Audiotool」
最近、2つの衝撃的な音楽制作ソフトに出会ったのでちょっと紹介。
ひとつは、iPhone
用のもので、Matrix Music
Pad。有料アプリ(確か225円だったような)ですが、これは本当に面白いアプリです。画面上に光る3つの玉を触ることにより音が変化していくというも
ので言葉で説明するよりも動画を見た方が早いです。シーケンスモードでは自分で音の編集ができます。これを使って、今流行のファミマの入店音を鳴らしてみ
たり、Perfumeの楽曲を鳴らしている動画も見受けられます。実際に使用してみると、これはかなり「はまります」。面しれええーーー!
今まで数多くのiPhoneアプリをダウンロードしてきましたが今のところbestのアプリと言えるでしょう。
てなことで、MMPを楽しんでいたところ、ウェブで紹介されていたHobnox Audiotool(http://www.hobnox.com/index.1056.en.html)なるものをみて、さらにびっくり!ウェブでしかも無料で普通の音楽制作tool
が利用できるのです。さあ、これを使うと簡単に楽曲が自分で制作できるぞーーー、といってもまあそんなに甘くはないでしょう。でも基本的なtoolがそ
ろっているわけですから音楽創作の基礎知識がある人なら少し勉強すればできるようになるのは確実です。自分がもし学生ならおそらくはまってしまうだろうな
あということは容易に想像できます。そして、引きこもりの道をまっすぐ・・・だな、こりゃ。大学生時代に、コンピュータがマイコンからパソコンとなり、わ
たしはPC88を購入して、basicなどを勉強しつつ流行りだしたコンピュータゲームそれもロールプレイングゲームにはまっていました。当時は、DTM
などはまだでシンセサイザーなど高価でとても試してみようなどという考えは一切過ぎりませんでした。当時にこのような音楽制作アプリが簡単に手に入ってい
たらもうはまりまくりなのは目に見えてます。それがいいことなのかそうでないのかはわかりませんが・・・。でも正直、昨今の学生たちが羨ましく思われま
す。こうやって創作のためのいろいろなtoolが簡単に手に入り、それを発表する場も数多く存在する。プロになれるかどうかの敷居については今も昔も同じ
かもしれませんが、チャンスは圧倒的に現在の方が多いように思われます。
で、いわゆる芸術はその制作tool
によって進化もしくは変貌していきます。音楽は楽器や制作システムの進化によって明らかに変化しておりますし、建築などもその素材の進化とともに建造物自
体の外観がどんどん変化してきています。genotype(遺伝子型)は同じでもその発現過程を司るtoolというhardによって、その
phenotype(表現型)が変化していくというのが多くの創作物(もちろん人間も含む。芸術もそうである)の特徴ではありますが、そのhardたる
toolがまったく変化していないというか変わりようがないのが文学です。と思いましたが、違いますね。昔は筆や万年筆、鉛筆で原稿用紙に書かれていたも
のが、ワープロ(もしくはPCでのワードソフト)へと変わり、確かにこの時点で文学作品そのものにも変化が生じてきたように思われます。そして、ワープロ
からネットへと繋がったPCへ。このへんの変化について論じている文学論ってあるのでしょうか?手書きからワープロへの変化については数多く論じられてき
ましたが、ウェブ2.0への変化について文学の変容を論じたものはあるのかなあ・・・あるような気がしますので探してみます。このあたりを自覚して作品を
作った作家はいるのかなあ・・・まあ、わたしがそうですが・・・ほかにもいるでしょうね。
ということで、本当は音楽はその制作tool
の進化とともにどんどん進化していきますが、文学は制作toolが「書く」ということだけで進化のしようがないので、ある意味、テクノロジーに準拠しない
根源的な芸術ではありますが、しかしもう衰退するだけの運命にあるのかもしれないということを書こうと思ったのですが、そうではないことがわかりました
(思い違いかもしれませんが)。自分自身のことを顧みてもそうです。一番初めに書き始めた時は、それこそ原稿用紙に鉛筆で傍らには国語辞典でしたが、今は
ネットに繋がったPCでonlineで音楽を聴きながら分からなければウェブで調べて、文章自体もウェブからコピペ!方言なんて方言変換ツールがウェブに
おちてるし・・・・。あーーー、かなり違うわ・・・・と思うことしばしば。こういうテクノロジーを満載した新たな文学の誕生を期待します(って、自分がや
ればいいことなんですけど)。