「イルカの夢でさようなら」とは、ATOLSが作ったwebサイト。
インターネット上で検索してはいけない言葉のひとつ。
このサイトが何をしようとしているのかは不明。
「イルカの夢でさようなら」という不気味なサイトがあります。18禁で、トップページに出てきた女の子をクリックしていくと虐殺が始まり、更に続けていくと生き返ります。その後は、不気味な四角形がいくつも出てきてそれらをクリックするといろいろなものが出てきます。どれもなんとなく不気味なもので人によっては苦手に感じる方もいるものと思われます。わたしは苦手というわけでもなく、まあなんとはなしに面白く閲覧させていただきました。ひとつの四角形をクリックすると馴染みの「膣外射精」というアート系のサイトがリンクされていたりして趣味嗜好が似ているのかなとも思ったりしました。
で、今回、話題にしたいのはこの「イルカの夢でさようなら」ではなく、このサイトの作成者であるATOLSさんについてです。
このサイトだけを見るとなんて変人なんだろうと思われると思うのですが、とにかくこのサイトのことは忘れて下の曲を聴いてみてください。
どうですか?
これはATOLSさんの最新曲です。この方の本職は音楽家で、セミプロのような感じです。わたしが知ったのは、ニコ動のボカロからです。ニコ動やYouTubeにボカロ曲をいくつか発表しています。どれも素晴らしいできです。曲調はテクノという感じですが、昔の曲はインストだけのものもありプログレっぽい感じもします。マカロンはちょっと偏執狂的な感じもあり、「イルカの夢で・・」との共通項も若干垣間見れるような気もしますが、次の曲になるとそんなものも皆無のような気がします。
ミクのベース姿がかっこいいですねえ。それに最後の疾駆していく姿!マカロンに比べると普通っぽい感じですが、でもでもやはりATOLS節という感じもします。でもおそらくこの曲はATOLSさんにしてみれば解りやすい方向にスライドしたひとつの成長を示す作品といえるかもしれません。で、次の曲。
実はこれがわたしの一番のお気に入りなのですが、これがATOLSさんの楽曲の基本的な方向性なのではないかと勝手に解釈している次第です。とにかく、どの曲も実験的ですばらしいものばかりです。ニコ動がなければATOLSさんを知ることもなかったのですからやはりニコ動に感謝です。ニコ動の会員になってから本当に音楽を聴く回数が増えました。それはやはり情報収集が容易になったこともあり、また、ボカロを通じて、素人の作った曲がこんなに素晴らしいものが沢山あることがわかったこともあるのだと思います。素人、つまりプロになるための変な個性の消失、つまりそれはより多く売れるための最大公約数的なものへの歩み寄りというものがないだけ、より純で変で洗練されていないものに多く接することができ、しかしそのなかに珠玉の作品が隠れていることがわかったということは大変ありがたいことに違いありません。はっきり言って、最近はボカロの方が先鋭的な作品が多いような気がするのですがどうなんでしょう。FMラジオから流れてくるJPOPなどを聞き流すにつれ「糞みたいな曲ばかり」だなあと感じるのはわたしだけではないような気がするのですが(中田ヤスタカもちょっと疲れ気味のような気がします)。
で、ATOLSさんの曲を聴いていて、無性に聴きたくなったのが、有名なボカロ曲「サイバーサンダーサイダー」。この作者のEZFGさんの才能にも驚愕するのみですが、本人はいたって気の抜けた感じで好きなものを好きに作っていくというスタンスみたいですねえ。このような曲はボカロというものがなかったら誕生していなかったと考えると本当にボカロの偉大さを痛感するのみです。下に貼りました。
最後に蛇足で、新潮の今月号に木下古栗という作家の作品が掲載されており、短編でしたので気軽に読んだところ意外に面白く、それよりなにより茂木健一郎を見事にディスっていたのに喝采してしまいました。わたしも茂木さんは生理的に嫌いなので。でもあんなにあからさまにディスって大丈夫なのかなあ・・・・茂木さんなら許してくれるかなwww