アルフォンソ・キュアロン・オロスコ(Alfonso Cuarón Orozco1961年11月28日)はメキシコの映画監督。
姓は母語のスペイン語読みに近いクアロンとも表記される。
姓は母語のスペイン語読みに近いクアロンとも表記される。
2014年のエントリーで絶賛した「Gravity」の監督、アルフォンソ・キュアロンの映画をこの大型連休にまとめて観ました。いまでもなおわたしにとって最高傑作となっている「Gravity」の監督ですから彼の他の作品もどんどん観たかったのですがいかんせん暇がないのとそれよりなにより過去作品をどうやって観るかという問題がありました。
しかし!
映画の定額見放題が広まるにつれ、わたしもそのシステムに入会し、いつでもどこでも映画を観れるようになり、
しかも!
アルフォンソ・キュアロンの最新作「ローマ」はなんと定額見放題のNetflixが制作し、まずはNetflixで放映されるというもので、Netflixに入会しているわたしにとってはまさにメシウマ状態でこれを観ずしてどうするという感じで連休に観ました。
モノクロの映画で、アルフォンソ・キュアロンの自伝的な作品ということでしたが最初はちょっと退屈かなという印象で始まったのですが、観ていくにつれどんどんと映画に引き込まれていき、最後はなんともいえないいい気分で観終わりました。そう希望がみえて終わるのです。
いい映画だなあ・・・・。
70年台のメキシコが舞台ですが、驚くほどに細部まで70年台のメキシコの町並みが再現されており、といってもわたしが実際にその町並みを知っているわけはないのですが、それでも当時のメキシコはリアルにこうなのだと納得させられる映像がそこにあったわけです。そして、アルフォンソ・キュアロン映像の特徴ともいえる長回しのワンカット。
す、素晴らし過ぎる・・・・。
もしかしたら今年のベスト・ワン作品になるかもしれません。
続いて、「Tomorrow World」を観ました。これは邦題で、原題は「Children of men」だったような。どちらの題がいいかは意見の分かれるところかもしれませんが、わたしには邦題クソでした。細部の描写にこだわった映像は素晴らしく、長回しのワンカットはさらに超絶としていて、最後はやはり希望がみえます。
いい映画だなあ・・・・・。
いやあ、アルフォンソ・キュアロンの映画はいい!
で、続いて初期の作品で 「リトルプリンセス」。わたしも小さい頃に読んだ「小公女」が原作のハリウッド映画です。
少女たちの寄宿舎の美術が素晴らしく、また少女たちが生き生きと描かれ、あっという間に90分が過ぎていきます。そして、最後は希望とともに終了!
いい映画だなあ・・・・。
主人公セーラ役のリーセル・マシューズと黒人召使いベッキー役ヴァネッサ・リー・チェスターの二人は特に印象的でした。リーセル・マシューズは現在女優を引退しており、慈善事業のようなものに従事しているよう(叔父がハイアットの創始者でありかなりの遺産を受け継いだため米国有数の富裕者として様々な慈善事業に関わっているようです)です。ヴァネッサ・リー・チェスターはこの映画ののちに「ジュラシックパーク・ロストワールド」に準主役として抜擢され、現在もTVを中心に女優業を継続しているとのこと。
この「リトルプリンセス」を観るとこの後にアルフォンソ・キュアロンが「ハリー・ポッターとアズカバンの囚人」の監督に抜擢されるのは至極当然のように思われます。
この映画は公開当時に観た記憶があり、ハリー・ポッターものとしては面白かった記憶があります。
そして現在、定額見放題サイトで観れる最後の作品として、「大いなる遺産」を観ました。
これはディケンズの原作で1964年にデビッド・リーンが監督で製作しております。 その旧作は観たことがないのですが、このキュアロン版「大いなる遺産」はそれなりに楽しめました。いやいや、面白かったです。最後はやはり希望とともに終わる。
いい映画だなあ・・・・・。
でもこれまで観たキュアロンの作品のなかでは一番点数は低いかもしれません。
それでも5点満点で3.5はあります。
「Gravity」はもちろん5点。「ローマ」は4.5。「リトルプリンセス」も4.5。「Children of men」は4点。 「アズバガンの囚人」も4点。
で、ここまでアルフォンソ・キュアロンの映画を観て各作品に共通することは、女性が強い!ということ。そう、アルフォンソ・キュアロンの描く女性たちはみな逆境にありながらも強いのです!それが美しい!
そして、どの作品も希望の灯火を感じさせて終わる。
暗澹とした気分で観終わることはないのです!
今後は他の作品、「 最も危険な愛し方」「天国の口、終わりの楽園」もなんとかして観たいものです。
ということで今回はアルフォンソ・キュアロンについて熱く語って終わりです。