中山幸太第一作品集
「人人人人」(国書刊行会)
(写真は中幸文庫より)
この作品庫を起ち上げる最大のきっかけとなったのは中山幸太さんのHP
「A Close Attack
Picture」の存在です。中山幸太さんは、1992年に「カワサキタン」で新潮新人賞を受賞なされました。つまり、わたしと同時受賞だったわけです。
実際にお会いして言葉を交わしたのは授賞式とその後の懇親会(?)の時だけで、その後もメールは交換するもののお会いして話すことはありません。当時の彼
は、まだ20代で筒井康隆「美藝公」の初版を持参してきておりそこに会場にいた筒井康隆本人からサインをいただいていたというのが印象に残っており、外見
と言動はやはり「あぶない芸術家」という感じでした。2002年頃に、そういえば中山さんどうしてるかなあと思い、ネットで検索したところ彼が「A
Close Attack
Picture」というHPを公開していることを知りました。そこで新作の映画を発表していたのですぐにメールで連絡をとり、VHSヴィデオを送っていた
だきました。その後も別のヴィデオ(新潮新人賞つながりで、90年受賞の藤枝和則さんがリードギターをつとめるロックバンドのライブの模様を映したもの)
を送っていただきました。まあ、そんなことがあって、以降は時々、「A Close Attack
Picture」を覗くという程度であったのですが、08年に何を思ったか新作「あしたをはる」を書いてしまい、それもHypertextであったためど
のように公開しようかなと思案した時に思いついたのが「A Close Attack
Picture」でした。新作を完成させたからといってわたしのようなものが掲載してもらえるほど文芸誌の世界は甘くはありません。というかそもそも
Hypertextであるため発表の場は、ネットしかありません。で、ちょうといい機会だから自分のこれまでの作品もまとめておこうと思い、作品庫起ち上
げということになりました。ということで、作品庫を起ち上げたことを最初に知らせたのはもちろん中山さんでした。そして、Hypertext「あしたをは
る」を最初に読了してくれたのも中山さんだと思います。下記のサイト(中山幸太小説:ブログサイト)で中山さんが「あしたをはる」への批評を書いてくれて
います(3月7日付記事)。この場をかりて、中山さん、ありがとうございます。
A Close Attack Picture:http://www1.ocn.ne.jp/~hito99/