2010年7月9日金曜日

映画「愛のむきだし」

 
映画「愛のむきだし」

映画を観て、その作品のすごさに驚愕して、感動のあまり何かを言いたいのだけど言えず、それでも「こんなにすごい作品があったあああ!」と誰かに言いたいのだけど言えないという何とも言えないもどかしさから脱却するためにこのブログを書いています。
あ る映画を観て、こんなにも感動してしまうことなんていつ以来なのかなあ・・・・記憶を辿ってみるとおそらくチャン・イーモウ監督の「あの子を探して」以来 のような気がします。あーー、でも「ロード・オブ・ザ・リング」の最終話も感動したような気がするなあ・・・しかし、その衝撃度においては、邦画ではおそ らく「太陽を盗んだ男」以来ではないかと。「太陽を盗んだ男」もはちゃめちゃなある意味破綻した映画でしたが、それに負けず劣らずこの「愛のむきだし」も 破天荒な作品でした。細部を語るとおそらく欠点はいくらでもあげつらうことはできると思います。しかし、それでもなおそんな細部の荒さをわかったうえで、 この「愛のむきだし」はとてつもない作品だと言えます。園子音監督も計算してできたものではなく、おそらくいつのまにか監督自身の思い描いた作品を跳び越 えて作品自身が爆走し暴発し狂気を帯びていき臨界点を超越してしまったという感じです。
邦画史上最高のB級映画!
これがわたしがこの作品に送ることができる讃辞です。
出 演している役者もすばらしかった。満島ひかりと安藤サクラはいわずもがなですが、わたしは主演の西島隆弘くんが最高によかったです。基本的に素人役者が好 きなわたしは、初主演という西島くんの役者ずれしていない演技に好感が持てました。で、この作品の成功の一因はこの西島・満島・安藤の若手3人のむきだし のエネルギーにあるのは当然だと思われます。
上 映時間4時間。「愛のむきだし」というタイトルからわたしは何かを期待することなく、退屈だったら途中で観るのをやめようと思いつつこの作品を観始めまし た。と、ところがどんどんと作品に吸い込まれていき、一気に最後の大団円まで観続けてしまった。4時間があっというまに過ぎてしまった。す、すごすぎ る・・・愛のむきだし。そして、ありがとう、園子音!こんなに素敵な映画に出会えてわたしは幸せです。こんなにすごい作品は二度とつくれないと思うけどこ れからもがんばってくださいと園子音監督には応援メッセージ?を送ります。
こんな感動にひたれるのは次は何年後かなあ・・・・出でよ、名も知れぬ天才作家!