2010年1月9日土曜日

とある科学の超電磁砲

  
「とある科学の超電磁砲」のキャラクター、白井黒子
 
前回自作動画をうpしましたが、なぜ「とある科学の超電磁砲」なのかを説明します。
ま ず「とある科学の超電磁砲」というタイトルを初めて見た時に、わたしはかなり衝撃を覚えたのです。「とある」と「科学」が繋がるなんて想像もつかない。そ の超絶な繋がりに続くのが「超電磁砲」!ううん・・すごい!正直言って、このタイトルには恐れ入ったのです。そう何も知らないわたしは・・・。で、ちょっ と調べてみると、この「とある科学の超電磁砲」というアニメは、一年前に既に放映された「とある魔術の禁書目録」のspin off作品(外伝)であるということがわかりました。「とある」と「魔術」は十分に繋がりを想像できます。で、これに「禁書目録」が続いても納得。「とあ る魔術の禁書目録」というタイトルにはなにも驚くものはありません。凡庸とまでは言いませんが、かといって突出した何かがあるわけではありません。で、こ の外伝をつくるということで、「とある」を残して、「魔術」を「科学」に換え、「禁書目録」を「超電磁砲」に換えると想像を超えたタイトルができあがった と。勿論、最初から「とある魔術の禁書目録」というタイトルを知っていれば「とある科学の超電磁砲」というタイトルには何も驚かなかったと思います。すぐ にそのタイトルの成立過程が想像できるからです。でも元ネタを知らないものがみると新鮮な驚きがあったわけです。ここまで知ったこともありどうせならとい うことで、「とある魔術の禁書目録」をYouTubeで全話(24話)観ました(しかもHDで。便利な世の中になったもんです)。評価は・・・物語自体は 退屈です。魔術と科学の対立ということでまあいろいろとあるのですが、かなり説教(その価値基準はかなり古くさい)くさく、観ていて欠伸が出てきます。た だ救いがあるのは、一部のキャラクターが面白いということです。で、おそらく制作サイドもそのことはわかっており作品評価もそうだったため、「とある魔術 の禁書目録」の評価の高かったキャラクターだけを抽出し、そのキャラクターで新たな外伝を制作したのが「とある科学の超電磁砲」ではないでしょうか。キャ ラクター依存の作品というのは、どうも最近のアニメの特徴のような気がします(といってもそれほどアニメを観ているわけではないのでなんともいえないので すが)。ハルヒは明らかにキャラクター依存です。作品に物語といえるものは殆どありません。面白いキャラたちが送るちょっと変わった日常生活を描いただけ ですが、それが非常に面白いのです。第2期の放映では、endless eightという前代未聞のことをなしとげました。同じ筋つまりある夏休みのほぼ同じ日常を細部は変えて8話連続で放映するということに京都アニメーショ ンは挑戦したのです。ネットでは非難の声がかなりあがったようですが、この試みはやはり評価されてしかるべきです。制作者サイドから視聴者への強烈なメッ セージでもあるような気がします。あなたたちが関心あるのは物語ではなく、好きなキャラクターの日常でしょと説明してくれているのです。それに自覚的な視 聴者はendless eightを評価すると思いますが、無自覚的なバカはおのれが物語を求めていないにもかかわらず物語を捨てた京アニの姿勢を批判するわけです。これはどう みても京アニがえらい!
京 アニが近年制作した「らき☆すた」「けいおん」どちらも作品に筋というものはありません。あるのは面白いキャラクターだけ。ストーリーは存在しません。 で、これらの作品が絶賛されている。わたしも観ましたが確かに面白いです。「らき☆すた」は、どうみても登場キャラの精神構造はおっさんです。おっさんが 萌えキャラになって内輪話をしているという感じです。だから非常に馴染みやすい。脚本家は絶対おっさんやろと思ったりするのですが、どうなんでしょう? (少なくとも原作者はおっさんです)アニメのこういう現象の元をたどると・・・・たとえば押井守の「ビューティフルドリーマー」あたりに行きつくのかもし れません。「うるせいやつら」の外伝と思われる映画版は、「うるせいやつら」の登場人物たちが送るある日常を描いたものです。話の筋はありましたがそれは なにか脆いもので、押井守がなんとか形を保ったような気もします。少なくとも物語を必要とはしないという宣誓は見受けられません。で、次はエヴァに繋がる のかもしれません。使徒との抗争という退屈な日常を送るちょっと変わったキャラたち。筋があるような気もしましたが、最後にそれは見事に破綻してしまいま す。庵野秀明は意識的(無意識的?)にそれを視聴者に示しました。もう語るべき物語などないのだということを。ですからエヴァはもう終わっているはずです が、最近の映画版では何がしたいのでしょうか?シンジや綾波やアスカが送る退屈な日常生活を延々と描くなら評価しますが(それが面白いものかどうかは不明 ですが)、どうも物語を形成していく方向ですのでなにか危うい気がしてます。
で、 話は元に戻って、「とある科学の超電磁砲」ですが、やはりストーリーはしょうもないです。ですが、登場キャラはとても面白いです。特に白井黒子は特筆もの です。これら超能力を所持した女子学生の学園生活を描いているという点だけがこの作品の評価されるべきものでしょう。で、動画制作練習用として「とある科 学の超電磁砲」のPVらしきものをつくりましたが、次回は白井黒子に特化した動画をつくる予定です。お楽しみに。