2009年10月13日火曜日

human is superior to vocaloid?

  
以前にボカロのことを取り上げましたが、そのボカロの名作として暴走Pさんの「初音ミクの消失ーDead End−」という作品(http://www.nicovideo.jp/watch/sm2937784)があり、昨年4月にupされて現在までに既に200万を越える再生数を記録しておりますが、この作品から派生したものとしてkinetic typographyを使ったすばらしいPV(http://www.nicovideo.jp/watch/sm7902754)も作られ、また、これを人間が歌ってみたという作品も何作か作られたのですが、歌詞が滅茶苦茶早いのでなかなか人間ではうまく歌えない、うまく再現できないというのが現実でした。しかし、今年9月になって恐るべき作品がup されました。それが、「弟の姉」が歌う「初音ミクの消失」です。これより1ヶ月前には、「出だしだけを歌ってみた@弟の姉」というものがupされており、 そこではなんとか出だしの部分だけうまく再現できている(しかし完璧というほどのものではない)のですが、ともかくこれがfull versionになったらどういうものになるかと期待させるようなものでした。で、ついにupされた「初音ミクの消失-DEAD END-を歌って観た@弟の姉」(http://www.nicovideo.jp/watch/sm8236224) 一聴して唖然とするほどの完成度をもったものでした。初音ミクとほぼ同じ、いや、まったく同じ、いやいや、それを越える音質を持った歌が脳髄に突き刺さっ てきたのです。あーー、やっぱ、人間はすげえーー、と単純に感心してしまったのです。でもこれは無編集なのでしょうか?やはり少しは編集してるような気も します。でもそんなことはどうでもいいことで、今では「初音ミクの消失」を聴くときは、この弟の姉さんのバージョンを聴いてます(動画もkinetic typographyのもですし)。ひとつの作品がオリジナルの手を離れてどんどんと洗練されて変化していく様はすばらしいですね。そしてこの様をきちん と目撃されているならオリジナルの作者もおそらくその様々な変貌にうれしさはあれど、不愉快な気持ちはないと思われます。Supercellが自分の作品 を既存メーカーからCD発売する時にこの著作権の問題がかなり問題になったそうです。ニコ動から生まれたSupercellは勿論自分たちの作品の二次利 用はOKというスタンスですが、既存のマーケットではそれは許されない。あの悪名高いJASRACと契約しないといけないという話です。結局、 SupercellはJASRACとは契約していないそうです。ニコ動のような音楽環境および動画環境が広まれば、そりゃあ既存音楽業界が出す作品は衰退 していくだろうなというのは容易に想像できます。これからは音楽制作者が直接視聴者に作品を呈示し、視聴者はiTune等を介して直接制作者から楽曲を買 い取るということになってくれればなと思います。実際、わたしも好きなボカロ制作者のアルバムがiTuneで購入可能な場合はほぼすべて購入しています。 
で、話は元に戻って、この弟の姉さんがついに顔出ししてしまいました(「Lovin` Youを歌ってみた〔一発録り)@弟の姉」(http://www.nicovideo.jp/watch/sm8451230))。で、この動画のコメントで弟の姉さんが黒澤まどかという音楽家であることがわかりました。ググるとHP もありブログもありました。鍵盤弾き語りということでライブも多数こなされています。HPにはオリジナルの楽曲もupされております。ここまでわかってし まうとおそらくニコ厨にとってはゲンナリしてしまうことになるのかもしれません。「なんで顔出しした」という批判的なコメントも見受けられます。でもまあ 美人ですし、今後の活動のことを考えても正体明かしてもいいのではないかなと思ったりします。なにせ黒澤まどかさんのHPにupされている曲とニコ動に upされている弟の姉の作品とのギャップがすごすぎる。で、おそらくニコ動路線の方がミュージシャン黒澤まどかにとってもいいのではないかと思えるので す。ともかく今度はニコ生☆生うたオーディションに出場するようですから今後のさらなる飛躍を期待したいと思います。
弟の姉が歌う衝撃的な
「初音ミクの消失」。