2013年3月20日水曜日

京都マラソン


西京極球技場をスタートし、
嵐山、金閣寺、宝ヶ池、加茂川下り、銀閣寺、平安神宮という
アップダウンの多いコース

先週の日曜日に京都マラソンに参加してきました。目標は完走でしたが、それはなんとか達成。時間は、ここで発表するのも恥ずかしい惨めなタイムでした。しかし、制限時間6時間以内に走れたのはまあよかったということにしておきましょう。
とにかく、15km過ぎたあたりから冷たい雨が降ってきて、それに強い風が加わり、雨具を用意していなかったわたしは雨に濡れるままに走ってました。
で、25kmあたりで狐坂という非常にきつい坂道を迎えるのですが、そこでは無理しないようにと思い、歩きながら登りました。するとなんということでしょう、もう走ることが嫌になってしまいました(笑)。
狐坂を登り終わった宝ヶ池では、トイレに入って、そしてバナナ等の食料補給を受け、再び走り始めたのですが、そこからなかなか脚が思うように動かなくなり、早歩きのようになってしまいました。ちゃんと走れないならもう途中危険しようかなと思ったのですが、残り10kmで、制限時間まで2時間以上ありましたので、ということは1時間5kmペースでもゴールできるということを頭のなかで計算して、それならほぼ歩くのも同然だから楽勝かなと思って、途中棄権することなく早歩きを続けていくことにしました。
しかし、早歩きでは体温が上がらず、おまけに冷たい雨ですので逆にどんどんと体温が下がっていき、そこが非常に大変でした。かなりの人が低体温で救急車のお世話になっていたようです。
とにもかくにも、なんとか完走できて、ほっとしております。完走したことの達成感なんてものはまったくありません。途中、なんでこんな苦行みたいなことやってるんだろうと自分が馬鹿らしく思えました。それでも早歩き続けたというのは本当に馬鹿です。情けないです。やはりせっかくマラソンに参加するならきちんと走って完走したいものです。速く走る必要はなく自分のペースできちんと走り切るということが最も大切なのです。
走り終わった直後は、自分にはフルマラソンは無理と思い、今後はハーフマラソンだけに参加しようと誓ったのですが、それも今では、もうちょっと鍛え直して、来年も京都マラソンに参加しようかなと思ってます。懲りない人です。困ったものです。
でもこれで今年の達成目標の2つが達成されました。
京都マラソン完走と英文論文ひとつがアクセプトされました。
あとは英文論文2つのアクセプトと小説、動画制作、特別講演ですね。

さあさあ、がんばるべ!      

2013年2月22日金曜日

4周年

・・・・・きのこ帝国・・・・・
 佐藤(Vo, G)、あーちゃん(G)、谷口滋昭(B)、西村“コン”(Dr)の4人によって2007年に結成されたロックバンド。翌年から下北沢、渋谷を中心にライブ 活動を開始し、2枚の自主制作アルバムをリリース。2012年5月に初の全国流通CD「渦になる」をリリースし話題を集める。
2013年2月に1stフル アルバム「eureka」発表。

今日は2月22日。
そうです。「猫の日」です。そしてそれはすなわち「別唐晶司作品庫」の創立記念日です。
まだ4周年です。糞みたいなもんです。毎年、糞みたいだと言ってます。で、今年も言いました。おそらく来年も言うでしょう。10年経ったら言わなくなるかも・・・・。
今年はなぜか年内にこれだけはやり遂げようという目標みたいなものをつくりました。
1)英文論文を3編書いてアクセプトされること。
2)作りかけのMMD動画を完成させること。
3)新作(小説)を書き上げること。
4)京都マラソンを完走すること。
5)秋の学会での特別講演を内容の充実した、かつ面白いものにすること。

1)の英文論文のひとつはほぼ達成(アクセプトの知らせを待つのみ。minor revisionが終了しているのでおそらく大丈夫)。
4)もおそらく大丈夫かな(フルマラソンです)。あとは時間がどれくらいになるかの勝負。なんてことを言ってますが初フルマラソンですのでやはり不安。ハーフマラソンは何度か走った経験あります(すべて完走してます)。
5)はまあどのように評価するかですからなかなか難しいのですが特別講演はもう決まっていることですからあとはベストを尽くすのみ。
問題は、2)と3)です。どうなるでしょうか?
まあがんばってみます。ともかく上記5点は達成させたいなあ。そして、それにある付加価値が付けばもっということなしなのですが、こればかりは・・・・。
何を言っているのでしょうか?(笑)

で、写真ですが、きのこ帝国というバンドです。
たまたま今日帰宅中に車のなかでFMラジオ京都アルファステーションを聴いていたところ、このバンドが紹介されていました。ゲストとしてVo,G、それに作詞作曲担当の佐藤さんという女性がインタヴューに答えてました。インタヴューは普通でした。ただ、オンエアーされた曲がどれもすばらしかったのです。わたしはスーパーカーを思い出しました。でももうちょっと厨二っぽくて、透明感があるような感じでした。
早速、ニューアルバムを購入予定です。
こういう偶然性というのがなんともいいです。
ちょうどその時間に車に乗ってラジオを聴いていなければもしかしたらこのバンドのことは永遠に知らなかったのかもしれません。
よかった、よかった。

実は、この文章を書いているのは21日です。明日はいろいろと忙しくてブログを書く暇はなさそうなので今のうちに書いて、明日一番にうpする予定です。
おっときのこ帝国のMVを貼っておきます。どうぞご視聴を!

ニューアルバムのPVみたいなものです。

          今日のラジオをはじめにオンエアーされた曲です。
          これでなんとなく鷲掴みにされました。

     
 

2013年1月31日木曜日

ティム・バートン

『ダーク・シャドウ』は、1966年から1971年に放送されたゴシック・ソープオペラ『Dark Shadows』を
原作としたスーパーナチュラル・ドラマ(英語版)映画である。
監督はティム・バートンで、主演のヴァンパイアはジョニー・デップ、
魔女はエヴァ・グリーン、反抗的な娘はクロエ・モレッツが演じる。

先週、学会で博多へ行き、そこで宿泊したホテルで暇つぶしに映画を観ました。それが上記の「ダーク・シャドウ」でした。まあ、無料視聴可能な映画のリストを観て、観たいと思った映画はこれのみでした。やはり、ティム・バートンは外せません。
わたしとティム・バートンの出会いは、「ビートル・ジュース」でした。当時、この映画は結構評判となっており、B級映画好きなわたしにはもってこいの作品でした。その後、バットマンシリーズ、そして、「シザーハンズ」でティム・バートンは決定的にわたしのお気に入りの監督になりました。なんというB級臭さ。ファンタジーっぽいところがわたしにとっては玉に瑕なのですが(そうではないのが、偉大なるB級映画監督ジョン・カーペンターなのです)、まあそのあたりには目をつぶって、ティム・バートンの作品は楽しめるものです。まあティム・バートンがマジに映画を作ると「Planet of the Apes」みたいな駄作になってしまうので、やはりティム・バートンはB級っぽく作ってもらうのが一番です。「スウィニー・トッド」とか本当にB級臭さ満点で好きな作品です。
それからジョニー・デップはわたしが好きな俳優さんで、基本的には俳優とか女優にはあまり興味がないのですが、ジョニー・デップは昔から好きなのでした。でもあまり有名になり過ぎたので自分がジョニー・デップが好きということは口外しないようにしてます。
で、この「ダーク・シャドウ」には、あの大傑作「キック・アス」でヒット・ガールの役を演じたクロエ・モレッツが出ていたのです。ということを映画を観終わって、しばらくして知りました。つまり、映画を観ている間はこれがあのヒット・ガールが成長した姿だとはまったく気づかなかったわけです。
うーーむ、これはわたしが愚かなのか(おそらくそうでしょう)、クロエ・モレッツの劣化が激しかったのか(笑)・・・・。
「キック・アス」での少女クロエ・モレッツは決して美少女ではない、おへちゃな容姿に好感がもてたのですが、「ダーク・シャドウ」のクロエ・モレッツは成長した美女(といっても高校生だと思いますが)のような感じになっていて、役柄もなんとも中途半端なものでしたので印象に残らなかったのかもしれません。この「ダーク・シャドウ」で一番印象に残ったのは魔女役のエヴァ・グリーンでした。この女優さん、いいですねえ。知的なようで愚鈍なようで繊細なようでとんまなようでいろいろと二面性があるような幅の広い役者さんです。調べてみるとやはりなかなかの経歴でそんじょそこらのきれいなだけの女優さんとは違いました。今後、ちょっとだけ注意して追っていこうと思いました。クロエ・モレッツは「キック・アス」の続編が作られるということでそちらでまた観ることができると思いますが、劣化に拍車がかかっていなければと憂慮してます。
ティム・バートンの新作として「フランケンウィニー」が公開されたところみたいですが、わたしは観ることができませんでした。残念。これは昔ティム・バートンが作った短編のリメイクということでコマ撮り映画ということです。あーー観たかったなあ・・・まあどこかで観る機会はあると思いますのでそれまで楽しみにしておこう。
コマ撮り映画というとわたしはどうしても塚本晋也を思い出してしまいます。「鉄男」もコマ撮り撮影が多かったと思うのですが、一番印象に残っているのは、「電柱小僧の冒険」という作品です。当時、この作品を観て、感激したものです。
ということでなんとか1月にエントリーできました。ぎりぎりです(汗)。 

2012年12月30日日曜日

2012年ベスト・ワン

あっかんべーで印象に残っているのはやはりハルヒ1期最終話のラストシーンではあるが、これもいいです。

昨年から恒例になった(ほんまか・・・)、ベスト・ワンでなんとか今月をのりきろうとしてます。昨年は、各カテゴリーごとにベスト・ワンを選出し、総合ベスト・ワンを決めましたが今年はそれほど多くのよい作品に巡りあえていないので総合ベスト・ワンだけにしておきます。といいつつ、やはりぐたぐたと各ジャンルで呟くと、小説は伊藤計劃・円城塔「屍者の帝国」が一番評価が高いですがかといってwktkしながら読んだかというとそれほどでもなかった。伊藤計劃にしても円城塔にしてもわたしにとってはwktkする作家ではないので案の定ではあるのですが困ったところではあります。同様にグレッグ・イーガンもよい作品ではあるのですが読んでwktkすることはないんだよなあ・・・。おそらくというか確実にこんなわたしは少数派に違いなく、多くの人達は伊藤計劃や円城塔やイーガンの作品をwktkしながら読んでいるのです。いやいや、でもSFってのはマイナーな領域だしなあ・・・流行りのミステリーとかラノベ読んでる人たちにとってはこの3者の作品は読みづらいだろうなあ・・・司馬遼太郎が好きな人は見向きもしないだろうし、伊坂幸太郎とか森見登美彦とかのファンはどう思うんだろうか?でも「屍者の帝国」は10万部を超えたということでSFにしては異例の売り上げだったようで、これはいいことだと思います。「屍者の帝国」は非常に衒学的要素が強く、それゆえに電子版で公開して、脚注をつけるべき言葉にはリンクを貼ってすぐに調べることができるようにしてもらえればありがたいのですがいかがでしょうか?筒井康隆の初ラノベ「ビアンカ・オーバースタディ」はそのまま筒井康隆していたラノベでしたが、筒井康隆がラノベする必要はまったくないと思いました。30分くらいで読みきれたというのがなんとも清々しいのですがそれくらいのスカスカのラノベでした(というかラノベ自体がスカスカなのかもしれないが・・・)。話は前に戻って、SF畑の人たちとっては伊藤計劃・円城塔・イーガンはwktkする作家に違いないのですが、わたしにとってはそうではないということはやはり自分はSF畑の人間ではないよなあと思ったりします。かといって純文学の人間でもないしなあ・・・だからまあ何かを創作していいのかもしれませんし、だからそんな作品はあまり評価されないのかもしれません。まあどうでもいいやwww 
と、小説だけで長くなってしまった・・・。題名は覚えていないのですけど新潮に掲載された田中文則の作品は秀逸でしたし、木下古栗の茂木ディス作品も面白かったです(これらはwktkしながら読んだんだよなあ・・・)。そうそう平野啓一郎がモーニングで連載した「空白を満たしなさい」は途中で読むのを挫折してしまいました。それくらいつまらなかったのですが、一般の評価は高いようですのでこれは読者としてのわたしが悪いだけのことだと思います。
映画は・・・リドリー・スコット「プロメテウス」とエヴァQがやはり印象に残っていますが、かといってものすごく面白かったかというと・・・ほどほどに面白かったですwww
音楽はボカロ関係のものしか面白いものがなかったような・・・そういえば最近、凛として時雨がTVに出たそうでそれがちょっと話題になっていたようですが、できるなら凛として時雨などはTVに出ることなくマイナーメジャーな位置で活動を継続してほしいと思います(わたしは凛として時雨が大好きでアルバムはすべて所持しております)。
で、総合ベスト・ワンは、アニメ「謎の彼女X」ということで。以前のエントリーでこのアニメについては言及しております。文句なしの2012年ベスト・ワンです。

2012年11月28日水曜日

新潮新人賞

新潮新人賞(しんちょうしんじんしょう)は新潮社が主催する公募新人文学賞である。
受賞作の発表は同社が刊行する文芸誌『新潮』で行われる。毎年3月31日締め切り。

今年度の新潮新人賞が先月発表された。で、受賞者のひとりは京都大学医学部の学生で19歳の女性ということでちょっとだけ話題になっていた。つまり、わたしの後輩ということになる。わたしが同賞を受賞した時は、既に32歳で米国留学中だったので何の話題になることもなく、また、わたしの耳になにかの雑音が届くこともなかった。今のようにインターネットもまだ流行っていなかったので自分の受賞に関する噂話みたいなことを目にすることもなかったし、たとえネットが流行っていたとしてもそんな噂話が出ることもないような瑣末な出来事にしか過ぎなかったような気がする。だからある意味、雑音に惑わされることなく、次作「メタリック」の執筆に集中することができたのだと思う。
で、京大医学部の女性、名前は高尾長良さんというのだが、受賞作の評判はあまり芳しくないようだ。選考の評でもどちらかというと同時受賞の門脇さんの方が評価が高いような気がする。共同通信配信の文芸時評で藤沢周氏は、この二人が受賞したことを記し、続いて門脇さんの作品の簡単な批評を書いているのだが、高尾さんの作品については一切触れずじまい。これはひどい!(笑)。この時評をもし高尾さんが読んだなら「藤沢、殺す!」と思うだろう、いえ、思え!思わなければ作家ではない!そして殺れ!というのは冗談でもなく本音だが、藤沢周氏の作品を読んで面白いと思ったことが一度もないわたしとしては別にこんなやつに無視されたって気にすんなと声をかけてあげたい。まあ高尾さんにとってはありがた迷惑以外のなにものでもないのだが。かといって、わたしが高尾さんの受賞作「肉骨茶」を読んで面白いと思ったかというとそれほどでもない。確かに門脇さんの「黙って喰え」の方が読みやすくて面白い。だから何なんだと・・・・。
自分の受賞作「螺旋の肖像」は当時から自分自身で批評してみて決して褒められた作品ではなかった。この作品でやりたかったことはきちんとした医学知識のもとにきちんとした実験医学の方法論で物語を紡ぎだすことでそれによって純文学とSFを融合させることだったのだが、作者の力不足のため純文学的要素が陳腐で、立ち位置がわかりにくい作品になってしまった。しかし、おそらくこの作品の影響で、石黒達昌氏の「平成3年5月2日、後天性免疫不全症候群にて急逝された明寺伸彦博士、並びに……」(1994年芥川賞候補作)などが生まれてきたように思う。石黒氏はわたしとほぼ同年令で東大医学部卒の医師であり、1989年に海燕新人文学賞を受賞してデビューしていたのだが、それまでの氏の作品は極めて純文学色の強い作品だったにもかかわらず、わたしが新潮新人賞を受賞した後に発表された「平成3年5月2日、後天性免疫不全症候群にて急逝された明寺伸彦博士、並びに……」は論文形式のきわめてSF色の濃い作品となっていた。これは明らかに「螺旋の肖像」の影響ではないかと思ったのだが(実際当時、わたしの担当編集者もモノマネが出ましたよと言ってくれた)、石黒氏の作品の方が、「螺旋の肖像」よりもずっと洗練されよりアバンギャルドな感じだったので多くの方面で高評価を得ることになった。その際に、比較として「螺旋の肖像」が取り上げられることがなかったことが悲しいところではある。わたしと仲の良かった同級生がたまたま石黒氏と高校の同級生であり、彼から「あんなやつに負けんなよ」と励ましの言葉を頂いたのであるが、その後の作品数や候補歴からみるとどうみても石黒氏の勝ちである。しかし、現代文学という大所高所からみるとわたしも石黒氏もどうでもいい負け組に違いない。勝ち組は村上春樹のみかwwwww
先日、新潮新人賞をわたしと同時受賞した中山幸太氏が京都に遊びに来たのでいっしょに食事をして京都の街を飲み歩いた。楽しかった。お互いの傷を舐めあって慰め合った(笑)というのは冗談だが、その際に、わたしたちが受賞して既に20年が経過したことを中山さんから教えていただいた。あーーはるか昔のことだ。で、とにかく、新潮新人賞で同時受賞者同士が今でもこのように連絡を取り合い、担当編集者を罵倒し(わたしの担当の風元氏のことは罵倒してませんw)、当時の選考委員をこきおろし、その前後の新潮新人賞受賞者たちを批評しあうというのはわたしたちだけではないかという確信はある。そんなことやってるからお前らは糞なんだよと言われるのはわかっているのだが、糞には糞の矜持なり誇りなり大逆襲なりがあるのだ、いやあるのかもしれない。糞なんていって中山さん、すいません。で、今回の受賞者、高尾さんと門脇さんが仲良く飲み屋でお酒を酌み交わすということがあるのだろうか?まあどうでもいいことではあるのだが。
ともかく新たな作家の門出を祝したい。というのは嘘で、この雑音が多い世の中で罵詈雑言を浴びせられて(若い人にとってはちょっとネガティブな意見でもそれは大悪口に聞こえてしまう)、精神が参っていかないことを願っている。そして、高尾さんは、作家として大成しなくてもちゃんとした医師にはなってほしい。なにせ国立医学部には多くの税金が使われていますので(笑)。
以上、なんとか11月にうpできた。乙!


2012年10月14日日曜日

iPS細胞と

iPS細胞とは、体細胞へ数種類の遺伝子を導入することにより、
ES細胞(胚性幹細胞)のように非常に多くの細胞に分化できる分化万能性と
分裂増殖を経てもそれを維持できる自己複製能を持たせた細胞のこと。

京大の山中教授がiPS細胞の開発ということでノーベル賞を受賞なされました。まことにめでたいことであります。京大医学部卒のわたしとしては、京大があらゆる人にその門戸を広げ、本当に優秀な人を集めている姿勢を誇らしく思います。山中先生は神戸大学卒で、市中病院で臨床研修後、大阪市立大大学院、米国留学、大阪市立大、奈良先端大学と様々な施設を経由して京大に来られた先生で、それゆえマスコミにもより好意的にとりあげられているものだと思います(そのうえ、人格的にも非常に謙虚な方のようですので余計に好感度は増すのではないでしょうか)。実際、学閥や出身大学にかかわらず、優秀な仕事をしている人にそれに見合う環境を用意することはとても大切で、京大はこういった面では日本の大学のなかで最先端をいっているのかもしれません。事実、医学部基礎系の教授は京大出身者以外の方が多いような気がします。医学部臨床の教授も徐々に京大出身以外の教授が増えてきており、できれば京大卒は京大教授にしないというくらいの大英断を下してもいいと思います(米国は当たり前のようにそうなってます)。京大卒に優秀な人がいないという意味ではなく(逆にとても多くの優秀な方がいます)、学閥とかなくしてもっと自由に人材の交流があった方がマクロにみて医学のために貢献するものと思われます。そのためには臨床系の医局制度も崩壊させる必要があると思いますが。
で、このiPS細胞というやつは、非常に画期的な業績であるのですが、山中先生が独自に異境の中で発見したというものではなく、基本的な理論は、同時受賞となったジョン・ガードン教授が1962年にカエルの細胞を使って証明しているわけです。ですから1990年台からES細胞によるクローン作成の話題が大きくなり、再生医療に陽があたってくるにともない、多くの研究者がiPS細胞の樹立に血眼になっていたわけです。そのなかでたまたま山中先生が当たりを引いた!癌遺伝子を感染させることにより全能性をもたせるということは誰もが考えることで決して山中先生独自のアイデアではないのです。ただ、どの癌遺伝子が必要でそれがどういう組み合わせでいくつ必要か?その膨大な組み合わせの中から偶然山中グループが当たりクジをいち早く引き当てたわけです。そのあたりは山中先生もよくわかっておられ、決して奢ることなく、実際の実験担当の高橋先生に感謝の言葉を送っているその姿からもよくわかります。ですから同じ系の実験をしていた研究者たちからは嫉妬の念が沸き起こってくるのもよくわかります。これが誰も考えもしなかった新たな免疫システムとかを独自に打ちたて、医学のセントラルドグマをコペルニクス的転回させる理論を発表するとかになると嫉妬を生むこともなく、羨望と驚愕のみが生まれるのかもしれません。ただ、そのようなものを生み出す人は、偏執狂的な人と思われますので、それほど祝福はされないでしょう(笑)。山中先生のすばらしい人柄をみるにつけ、iPS細胞自体の業績は凡庸なものだと思えます。
iPS細胞ではありませんが、似たような細胞で自分のクローンを生み出すということを書いているのが拙著「螺旋の肖像」です。20年前の作品です。自分の作品をとりあげて言うのもあれですが、はっきり言って、iPS細胞から各臓器の細胞を分化誘導するよりも個体そのものを作成する(つまりクローンを作成する)方が簡単だと思います。まあでもそれはそれで重大な倫理的問題がありますので実現化はしないと思いますが。で、iPS細胞で臨床応用として一番早いと期待されているのが、iPS細胞由来網膜色素上皮シートを使った加齢黄斑変性の治療です。来年には臨床応用が始まるものと思われます。このプロジェクトのリーダーである神戸理化学研究所のT先生は、京大でわたしと同期です。ポリクリも同じグループで、医師国試の勉強会も同じグループでやってました。元々眼科医ですから学生時代を含めて長い付き合いでよく知っているのです。なにがどうなって彼女がこのような役割をこなすようになったのかは非常に面白く、人の運命などわからないものだとつくづく感じ入ります。まあ何にも増して彼女の努力の賜物であったことには違いありませんが。で、このiPS細胞の加齢黄斑変性に対する臨床応用ですが、概略をきいた限りでは、結果がダメなのは明白のような気がしています。その旨をフェイスブックの京大同期グループのなかでT先生と論争しました。で、その論争を引き継ぐ形で、来春にあるセミクローズドの会で、T先生と実際に手術をする先生とわたし(3人とも京大同期なのです)で討論することになりました。ネガティブな討論ではなく、iPS細胞の臨床応用をより実用的なものにするための討論にしたいと思ってます。
このiPS細胞ノーベル賞受賞を追いかけるようにヒトの心筋での最初の臨床応用という大法螺吹きが現れました。読売新聞の大誤報です。一番の問題はこのような大新聞社が容易に騙されてしまうという現実にあります。読売新聞はもっと糾弾されるべきです。大法螺を吹いた当事者本人については放置が一番です。こういう輩は医学の世界には結構います。基礎の世界ですと実験の追試という形でその真偽が検証できることが多いですが(検証できないものもあり、それでも大した結果ではないので問題にされることはなく忘れ去られていく)、臨床になるとそれもなかなか難しいです。手術成績とかになると術者の技量の個人差などが考慮され、それこそ何が本当で何が嘘かわかりません。すばらしい成績の新しい手術法!というのをどれだけ目にしたことか!で、実際に追試ですばらしいことがわかって流布していった手術のなんと少ないことか(笑)。臨床医学の世界は魑魅魍魎の世界です(笑)。大法螺吹きさんは、医学の世界は離れて、小説でも書いてはいかがでしょうか?医学の世界では大法螺でも、小説の世界ではその大法螺は名作になるかもしれません。ハードSFを書いて、来春締め切りのハヤカワSFコンテストに応募するのもいいような気がします。あれだけ嘘の論文をきっちりと書けるのですから素養はあるはずです(笑)。わたしは以前書いたように、再生医療にはネガティブで、これとタイムマシンとシュタゲとまどマギと東方とミクとウィトゲンシュタインとiPS細胞を混ぜた2次創作ではない、オリジナルの小説を書いて、大法螺吹きさんに倣って、ハヤカワSFコンテストにても応募しようかなと思ってます。なにせこのコンテスト、「応募資格は不問」ということです。

2012年10月7日日曜日

欧州サッカー12-13

マンチェスター・ユナイテッドの香川
 
今年も8月より欧州各国のサッカーが始まりました。今年も例年のごとく、イングランドプレミアリーグではアーセナルを応援し、リーガ・エスパニョールではバルセロナを応援していきたいと思います。が、ここで若干事情が変わりました。そうです。日本代表の香川真司があの憎きマンチェスター・ユナイテッドに入団してしまったのです。いくらマンチェスター・ユナイテッドが憎いといってもさすがに日本人選手が、それも将来を期待される香川が入るとなるとそういうわけにもいきません。ここは、ここは、憎さ余って・・ではなくて、仕方なくでもなくて、香川を応援するという意味でマンチェスター・ユナイテッドもちょっと応援しようかなと思ってます(軟弱な・・・)。しかし、アーセナルVSマンチェスター・ユナイテッドの試合はもちろんアーセナル応援です。でも例えば明日予定のニューキャッスルVSマンチェスター・ユナイテッドなどは例年ですとニューキャッスル応援ですが、今年からはマンチェスター・ユナイテッド応援になります。香川はマンチェスター・ユナイテッドで早々と活躍していますが完全にフィットしているとは言い難く、これから連携がよくなって、ファンペルシーとルーニーと香川の3人がうまく咬み合っていくとこれはとてつもない脅威になるでしょう。それを期待するのと同時にそんなマンチェスター・ユナイテッドをアーセナルが打ち砕くことも期待します。しかし、先日のUEFAチャンピオンズリーグでのマンチェスター・シティVSボルシア・ドルトムントを観るにつけ、圧倒的にボルシア・ドルトムントの方が面白いサッカーをしていたので香川はやはりボルシア・ドルトムントに残ったほうが良かったような気もします。ボルシア・ドルトムントのチャンピオンズリーグでの活躍にも期待です。おそらく死のD組は、レアル・マドリーとボルシア・ドルトムントの勝ち抜けで、マンチェスター・シティはヨーロッパ・リーグに回ることになるでしょう。
で、明日は面白い試合が目白押しです。プレミアリーグでは、先ほどあげたニューキャッスルVSマンチェスター・ユナイテッド。そして、リーガでは、バルサVSレアル・マドリーのクラシコ!そしてそしてセリエAではミラノ・ダービー!うはっ、です。でもクラシコとミラノ・ダービーは試合時間がかなり重なるので、これはクラシコ優先でしょう。
それにしても香川がマンチェスター・ユナイテッドに来て、goal.comでのプレミアリーグのコメント欄の荒れ方は読むに耐えかねます。とにかく簡単に香川信者だのアンチ香川だの、もっと困るのは香川に代わるようにしてマンチェスター・ユナイテッドからQPRに移籍した朴智星(元京都サンガ所属、現時点で文句なしのアジアNO.1サッカー選手)と香川を比較して罵詈雑言を投げかけるようなコメントが見受けられて本当にやれやれです。ステレオタイプなレッテル貼りほど容易で心地良いものはないのでしょうが、それが広まってしまえばまさに衆愚政治のようなものになってしまいます。プレミアリーグファンが増えるのはいいことですが、こういう現象を目の当たりにすると素直に喜べない自分がいるのも確かです。尖閣諸島や竹島の領土問題でも3国ともに衆愚に焦点があたり余計に憎悪が増幅していっている感じですが、もうちょっと冷静になってほしい気もします。といいつつ戦争になっても面白いかななどと無責任に夢想する自分もいます。事が政治のこととなるといつもまあどうでもなれやという自分がいます。政治に興味がないわけではありませんがどうしようにもないというか、なるようになってくれればいいよという姿勢は一貫してます。あっ、でも変化は常に必要だと思ってます。ですから先の衆議院選挙では民主党に投票しました(選挙投票にはほとんど行ったことはないですが)。で、民主党のこれまでやってきたことは散々ですが、それでも民主党に政権をとにかく取らせたことはよかったことだと思っています。誰がやってもいっしょやん!ということがよくわかります。自民党はもちろん、新自由クラブもしかり、社会党もしかり、新生党もしかり、おそらく日本維新の会もしかりですよ。実はもう4年民主党にやらしてもいいかもと思ってます。非常に無責任な話ですが(笑)。なんか話がどんどんズレてきました。どんな職業も二世が幅を利かせているものはダメです。その最たるものが政治家ということになります。議員になるためにはもっと少ない選挙資金で誰でも立候補できるようにして、もっと多くの普通の人々が議員になれるようにした方がいいのは当たり前と思うのですが。歌舞伎の世界と違って、まさに政を司るという実力が試されるのですからもっと自由競争の仕組みを取り入れないとダメでしょう。医者の世界も同様です。二世・三世いっぱいです。こいつダメだと思う医者沢山知ってます。早く医者の世界もメディカル・スクール制にして、つまり、4年生大学卒業者のみメディカル・スクール(4年制)の受験資格を与え、選抜するというやり方を採用すべきです(米国がこのやり方です)。東大理3や京大医などには超絶優秀な奴が集まりますがはっきり言ってそういう人が臨床医をやるのはもったいないし、ある意味向いていないし犯罪みたいなものです。わたしの同期でも優秀なやつらは理学部大学院に入り直したり、基礎研究に入っていくことが多かったです。医学、とりわけ臨床医学はある程度の世間なり教養を身につけたうえでそれなりに自分で決意してすすんでいくというものであるべきです。なんか欧州サッカーの話からかなり離れてしまったような・・・いえいえ、サッカーのトップクラスには二世少ないです。それは取りも直さず実力社会だからです。スポーツで競技人口の多い競技ほど二世は少ないです。逆に二世がトップクラスに多い競技ほどその競技人口は少ないはずです。そんなものです。今回はなんか支離滅裂なことを書いてしまいました。次回はできれば「屍者の帝国」の書評をと考えていますが、その前に伊藤計劃と円城塔の作品の読み直しが必要かも・・・そうなるといつになることやら。