2009年7月9日木曜日

最近観た映画

映画「no country for old man」
監督 コーエン兄弟
写真 怖い怖いシガー(ハビエル・バルデム)

10 代・20代の頃はよく映画を観たものですが、30代以降はあまり観てないというのが現実で映画について何か話せるようなことはないのですが、まあ、最近 (3ヶ月以内くらい)観た映画で気に入ったものを幾つか。まずは、コーエン兄弟監督の邦題「ノーカントリー」。これは怖かった。コーエン兄弟の映画では、 「ファーゴ」も好きな作品で、これは警官のおばちゃんがコーヒー飲むシーンとか普通の人が普通のキチガイに見えるシーンなどが好きで、後半の怖いパートは それほど好きでもないのですが、「ノーカントリー」は全編怖くて、その怖さはわたしの好きなタイプの怖さでありました。「好きなタイプの怖さ」というとた とえばスプラッターものは全然嫌いで、エクソシストなんかもダメ。13日の金曜日系もダメで、「羊たちの沈黙」もダメで、SAW系もダメ。 ダメというのはあまり面白く感じないという意味で、でも、「シャイニング」は最高に怖くて好きで、ジョン・カーペンターのもの(なかでも「パラダイム」) も最高で、クローネンバーグ(なかでも「スキャナーズ」)も大好きな怖さで、邦画だと中田秀夫監督のもの(なかでも「リング」)も最高に怖いと感じます。 コーエン兄弟の映画の初見は「バートンフィンク」でなんかデヴィッド・リンチみたいだなあと感じたのですが、その後の活躍はリンチとは違う系統の映画だと 感じている次第です。そのリンチですが、作品集BOXをamazonで購入しましたがまだ開封すらしてません。まあ大体の作品は観てますので、いつ開封し て観る日が来るのかわかりません。同じような境遇にあっているのがJA・シーザーの音楽作品集で、これも購入したもののまだ開封されていません。リンチの 作品の怖さは好きです。が、最新作「インランド・エンパイア」は録画したものを途中まで観て、以降、まだその後を観てません。おそろしく不気味で面白い映 画なんですが、元気な時に観ないと眠ってしまいそうです。コーエン兄弟の映画の良いところは、怖い流れのなかにふとありふれた日常の場面(といってもよく 考えるとありふれていないのですが)が挿入されるところかなと思っています。「ノーカントリー」の次に面白かったのは、「There will be blood」! 監督は、ポール・トーマス・アンダーソン〔略してPTAで覚えてます)。あの「マグノリア」の監督ですよ。「マグノリア」も面白かったですが、 「There will ・・・」も最高でした。次回作が待ち望まれる監督のひとりです。
Clover field」は期待しないで観ましたが、「ブレアウィッチプロジェクト」と方法論は同じでもこちらは面白かったです。「ブレア・・・」は最悪でした。フィ クションと分かっているのにノンフィクション的につくってしまっては興ざめです。それに比べ、「Clover・・・」は、フィクションであることを前提に ノンフィクション的手法できちんと観る者を楽しませる要素を絡めて撮っているという芸がわかりそれなりに楽しめました。この制作に名を連ねているのが JJ・エイブラムスという人で、この人が監督をした最新作が「スタートレック」ということで、このスタートレック最新作は非常に評価が高いのでいずれは観 たいなあと思ってます。でもこのJJさん、「アルマゲドン」の脚本書いてるんですよね。「アルマゲドン」は最悪の作品でした。映画館で鑑賞後、周りの観客 をみると皆が涙を流していたので、思わず心中で「この愚民めが!」と叫んでしまいましたよ。同じような気持ちに浸ったのが、クリント・イーストウッドの 「グラン・トリノ」。これが面白いか?と思わず、涙を流して感動している観客をみて、心中で「愚民め!」と叫びました。「硫黄島からの手紙」と同じタイプ の作品で、もうイエローを啓蒙する映画はやめてくんろと言いたいです。まあ、白人さまさまに啓蒙されて涙流してありがたく思う輩が多いということは、小 泉・竹中のやり方は間違っていないということでしょう。ああっ、でも、イーストウッドでも「ミリオンダラーベイビー」は好きです。まあこの作品をアイルラ ンド人が観たらどう感じるのかは知りませんが・・・・。
最 後に意外と感動した作品。「ギララの逆襲 洞爺湖サミット危機一髪」。何も予備知識なしで観ていると(それも途中から)、出演者たちが真面目に「ネチコマ ネチコマ」とビートたけしのコマネチ踊り?をしており、これは何?とあっけにとられてしまいました。こんな映画が撮られることが許されている邦画界が恵ま れているなと感じ、だから内輪受けしかしない愚作しか撮れないんだよと心中で、「この邦画界の愚民どもめが!」と罵りました。基本的に洋画より邦画が好き なわたしはまともな邦画が観たいと切に思ってます。あっ、でも、ギララは「デビルマン」よりはましでした。

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