2013年9月4日水曜日

メタリックver.2.0×Amazon×Kindle direct publishing

メタリックver.2.0はamazonにてkindle direct publishingで刊行された。

以前のエントリーでkindleのすばらしさを書きましたが、それがきっかけとなって、いよいよ拙著「メタリック」のamazonでのkindle direct publishingを始めました!
まずは、動機というと・・・それはやはりkindleの読みやすさとアマゾンの販売プラットフォームのすばらしさによるものです。
数年前から電子書籍と騒がれ始めて、一体全体どのような形でこの電子書籍なるものが世に流行っていくことになるのか見極めてきたのですが、ここに来て、アマゾンとkindleというタッグができるに至っておそらく電子書籍はここに集結するとよんだのです。
アマゾンがネット通販を始めた段階で、これは殆どの通販がアマゾンに集約化されるのではないかと推測したのですが、やはりその通りになってしまいました。アマゾン利用者としては、手軽にあらゆる物がネットで購入できるというのは便利このうえなく、わたしは本当にアマゾンのヘビーユーザーといえます。アマゾンの一番すばらしい点はなんといってもそのロングテール構造、つまりいかに売れない品物でもきちんと用意しており、ユーザーはそれを購入できるということです。売れ筋ばかりしか置いていない量販店や百貨店とは違います。そして、数多くある品揃えから検索システムにて自分が欲しいものを選べるという今では当たり前のことが当たり前に使えるところがすばらしいのです。
そして、このロングテール構造は書籍の分野ではもっとも役に立つと思われるのです。一年間に出版される書籍のなんと多いことか!そして、一年後には絶版となり永遠に陽の目をみない書籍のいかに多いことか!あまりにもったいない!なんやかんや言っても本屋や出版社は売れてなんぼの世界です。ですから売れ筋の書籍しか販売しません。10年前に刊行されちょっと評判のよかった本というくらいでは、今でも生き残っていることは不可能です。これを淘汰というのならそれはそれでいいのですが、それでも昔あの頃読みたいと思ったけど読む機会がなかったけど今になって読んでみたいなと思った時にそれが簡単に手に入るというのは書籍文化としてはあるべき姿だと思います。出版社も本屋も自分たちが書籍文化を守る主役みたいなことをほざいていますがそれなら本当に再販制度など止めるべきで、結局は自分たちの生存をかけて既得権益を死守しようとしているだけなのです(こういう姿は医療界でも同じです。一介の医師としてわたしも自戒しております)。
 で、アマゾンが電子書籍を始めることで今後大きな地殻変動が起こるのではないでしょうか?いや、起こらなければいけないのです。起こらないなら怒るべきです(すいません、ベタなダジャレで)。わたしはこれまでの様々な電子書籍のプラットフォームをみてきて、漸くここに来てアマゾンとkindleの組み合わせに電子書籍の明るい未来がみえてきたように思えました。 そして、その大きな構造変化に自分も参加してみたいと思ったのです(大して役には立ちませんが)。参加することに意義があるのです(単なる自己満足です)。
で、このアマゾンでの電子書籍販売が軌道にのれば、おそらく書籍の値段はもっと安くなり正常な値段になると思います。文芸書の単行本が二千円というのはどうみても高いです。他の娯楽と比較して考えるに、その妥当な値段は、五百円くらいだと思われます。この値段なら購入者側もかなりせっせといろいろな書物を購入できるのではないでしょうか。そして、作家側の印税(70%)も現在より多くなりそれはそれで作家にとってはいいことです(電子書籍500×0.7=350円>紙書籍2000×0.1=200円)。損をするというかこれまでの利益をあげられなくなるのは出版社です。ですから出版社自体が構造改革しなければいけません。そしてそれができた出版社が生き残るのだと思います。もしくはそれを真っ先に取り入れた新興出版社が新たな電子書籍分野を席巻することになるのかもしれません。しかし、コンテンツそのものの多さは既存出版社に分がありますので地殻変動にはまだまだ年数がかかるかもしれません。
とここまで書いてきて、自分はなにがいいたいのか・・・・つまり、わたしはアマゾンであらゆる書物を500円前後の値段で気軽に読みたいのです!
アマゾンの電子書籍では、過去の名作(森鴎外や夏目漱石や芥川や太宰など)が青空文庫と同じように無料で購入できます。そして、kindle端末(iPadやiPhone、Androidなども含む)で読めるのです。これらの過去の名作に対抗するためには現在の2000円なんていう値段では太刀打ちできないでしょう。
といろいろ愚痴みたいなことを書きましたが、とにかくわたしとしては自分の作品の第一弾電子書籍作品として「メタリック」を選びました。やはり最も評価が高かった作品ということでこれを迷わず選びました。そのために、Scansnapで原著をスキャンし、同時にOCRで文字をテキスト化しました。このScansnapについているOCRは結構性能がよくてかなりの文字がきちんとテキスト化されましたがまあそれでも正解率80%くらいでそのためわたしは修正のために何度も「メタリック」を再読するはめに陥りました。久しぶりに「メタリック」を読み直してみて気づいたのは、基礎医学の内容はほとんど20年前と進歩がないなあと。ですから大幅に書き換える必要もないと思いました。しかし、臨床医学の分野とコンピューター端末の分野は大きく変わってしまいましたのでこれらは書き換えました。ある程度改訂することにより「メタリック」初版の価値は残しておこうと思いました。ただ書き換えたから今回の「メタリックver.2.0」が初版より面白くなくなったということではなく、どちらかというと初版よりも洗練されたと思っています。
ついでに表紙も自分で作成しました。書籍の表紙はウィリアム・レイサムという人工知能学者の人工生命体の映像を担当編集者の矢野さん(現新潮編集長)がわざわざ米国までいって本人から仕入れてきたという凝ったものでしたが、今回はそういうわけにはいかないので自作です。作成にあたり使用したソフトはMotion4という動画制作用のソフトで様々な動画用のエフェクトを使用したのでかなり洗練された表紙になったのではないかと自画自賛しております(拡大してみればみるほど細部の凝った質感がわかると思います)。ミソは「metaⅡic」で「ll」(エルエル)が「Ⅱ」(ローマ字表記の2)になっていることです。これでメタリックver.2ということをあらわしています。
値段については本音では無料でいいのですが、この新たな販売プラットフォームを成長させていくためにはやはり課金が必要だと思い、一応、100円という値段を付けさせていただきました。多くの作家たちがこのプラットフォームを利用してある程度稼げるようになるためには無料が当たり前ではなく、課金(高価ではない)が当たり前という流れを作っていかなくてはいけないと思います(電子書籍ではこの課金がひとつのネックになったのですが、アマゾンという課金システムが備わったプラットフォームを利用することにより課金を払いやすくなったのは大きいです)。
今回、このkindle direct publishingを利用してみて、一番のネックはテキストのePub化かなと思いました。わたしは実際簡単にできてしまったのですが、知識のない人にはちょっとしたハードルになるかもしれません。早急に、MS wordからそのままアップできるようなシステムに改良されていかんことを期待します。
下のサイトから「メタリックver.2.0」は購入できます。また、別唐晶司作品庫の小説のページにリンクを貼りました。

 http://www.amazon.co.jp/%E3%83%A1%E3%82%BF%E3%83%AA%E3%83%83%E3%82%AF-ver-2-0-ebook/dp/B00EX41Q84/ref=sr_1_4?ie=UTF8&qid=1378094651&sr=8-4&keywords=%E3%83%A1%E3%82%BF%E3%83%AA%E3%83%83%E3%82%AF

正直いって、売れるとはまったく期待しておりません。ですが、極小数の人にでもこんな本があったんだ。で、読んでみて以外に面白かった。とおもっていただければ自分にとっては言うことなしです(本当に自己満足です。やれやれ・・・・)。
続いて、「眼球内空気充填術」と「螺旋の肖像」の電子書籍化も可及的速やかに行っていく予定です。そして、その後に新作長編「DiPStopia」の電子書籍による発刊を予定しております。



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